複数の胚のPGT-Aをした時に、何個かの胚でいつも同じ染色体の同じ位置に染色体量の増減がみられ、「カップルのどちらかが転座保因者であることが疑われます。ご夫妻に染色体検査を受けていただくことをお勧めします。」との結果が返ってきて、転座保因者であったという思いもかけなかった事態が判明してしまうことがあり得ます。
自己紹介
- 大石祥子
- オンライン遺伝カウンセリングルームジーヌ代表。日本で唯一認定遺伝カウンセラーと生殖医療相談士、両方の資格を持つカウンセラーです。長年不妊治療クリニックで遺伝カウンセラーとして多くの患者様の相談をお受けしました。 現在は、不妊治療患者さんのためのオンラインカウンセリングルームジーヌを主宰しています。 特に、PGT-A・PGT-SR検査に関しては、日本産科婦人科学会の認定制度の発足以前より、PGTを希望されるカップル(ご夫妻)延べ5,000組、10,000名にカウンセリング、さらに、PGTの結果として検出されるモザイク胚の移植についての相談も1000件以上受け、多くの健康なお子さんの誕生のお手伝いをさせていただいております。
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2025/01/30
Q13. PGTを受ければ病気のない子が生まれるのでしょうか?
PGTをすれば病気の子が生まれなくなるという事はありません。病気をもって生まれてくるお子さんの確率はPGTを受けない場合と同じです。
染色体の数的異常が原因の病気(例えば、21トリソミー、18トリソミー、13トリソミー)を避けることはできる可能性はありますが、それらは病気をもって生まれるお子さんの中ではごく少数です。生まれてこないとわからない病気が大部分です。
Q12. PGTはどのような場合に効果がありますか?
まず体外受精(IVF)を行ってその結果出産に至らなかったという場合にIVFを続けようと思うのならば、PGT-Aをすることで負担が軽減できる可能性があります。
また、カップルが転座保因者である場合には流産、死産、病気のお子さんが生まれる可能性を軽減することができる場合が多いです。
2025/01/27
Q5. PGT-A、PGT-SRを受けるメリットは何ですか。
染色体の数的異常を移植する前の段階で見つけ、着床しやすく、流産する可能性の低い胚を選んで移植することが可能となり、移植の不成功、着床後の流産を減らすことができます。そのことで患者さんの身体的、精神的負担を減らすことができます。また、出産までの治療期間が短縮できる可能性もあります。
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Q20. PGT-Aを受けることで予想外のことがわかることがあると聞きました。何ですか?
複数の胚の PGT-A をした時に、何個かの胚でいつも同じ染色体の同じ位置に染色体量の増減がみられ、「カップルのどちらかが転座保因者であることが疑われます。ご夫妻に染色体検査を受けていただくことをお勧めします。」との結果が返ってきて、転座保因者であったという思いもかけなかった事...
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不妊治療の患者様のためのオンライン遺伝カウンセリングルーム ジーヌを開設しています。 全国どこからでもご都合の良い時間にカウンセリングを受けていただくことが可能です。 不妊治療は治療法、検査などの選択肢も多く、また必ずしも順調に進むとは限りません。 妊娠できる期間も限...
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いつもお読みくださりありがとうございました。 記事をnoteの記事に集約いたしました。 noteの記事には不妊治療、着床前検査(PGT)についての詳しい解説を投稿しています。 今後もnote記事をお読みいただきますようお願い致します。 https://note.com/aliv...