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オンライン遺伝カウンセリングルームジーヌ代表。日本で唯一認定遺伝カウンセラーと生殖医療相談士、両方の資格を持つカウンセラーです。長年不妊治療クリニックで遺伝カウンセラーとして多くの患者様の相談をお受けしました。 現在は、不妊治療患者さんのためのオンラインカウンセリングルームジーヌを主宰しています。 特に、PGT-A・PGT-SR検査に関しては、日本産科婦人科学会の認定制度の発足以前より、PGTを希望されるカップル(ご夫妻)延べ5,000組、10,000名にカウンセリング、さらに、PGTの結果として検出されるモザイク胚の移植についての相談も1000件以上受け、多くの健康なお子さんの誕生のお手伝いをさせていただいております。

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2025/02/09

Q30. モザイク胚を移植して生まれた子が成長後妊娠した場合、次の世代の赤ちゃんに何か影響が出ることがありますか?

モザイク胚から生まれたお子さんに染色体異常を持つ細胞が残っている可能性はほとんどないと考えられます。ましてやそれが生殖細胞にだけ残っていることもないでしょう。自然妊娠でも生殖細胞にのみ染色体異常を持つ生殖細胞系列のモザイクという現象がごくまれにあることは知られています。自然での発生確率と、モザイク胚を移植した場合の確率は変わらないと考えて大丈夫です。

Q29. モザイク胚を移植すると、生まれる赤ちゃんの健康に影響があるのではないかと心配です。

まだモザイク胚が移植されるようになってから時間があまりたっていないので、証明はできていないのですが、モザイク胚から赤ちゃんが生まれることは自然妊娠でも普通に起きている事象だと考えられます。妊娠期間中、出産後も特に問題がないのであれば、お子さんにモザイク由来の染色体異常細胞はないと考えていただいて大丈夫です。モザイク胚から生まれたから特に心配しなければならないことはありません。

Q28. 43歳、PGT-Aを繰り返しやっと染色体正常胚が見つかりました。移植前に不育症などの検査を受けるべきでしょうか?

やっと見つかった大切な胚を移植する前には、十分に検査をしたうえで、万全な体制で移植されることをお勧めします。

Q27. 43歳、流産を経験しました。PGT-Aで防げるでしょうか?

43歳の方でしたら胚盤胞の染色体異常率は80%以上となりますので、PGT-Aで流産を防げる可能性は十分あると考えます。ただし、移植可能な胚を見つけるのは難しいかもしれませんが、移植する必要のない胚の移植を避けることで、時間を大切に使える可能性はあります。 

Q26. 35歳、流産を繰り返しました。PGT-Aで防げるでしょうか?

35歳の方ですと、流産の原因が染色体の数的異常ではない可能性も十分あります。他の要因がないか、カップルの染色体検査を含めて不育症などの検査を先になさることをお勧めします。再度流産をするようなことがありましたら、赤ちゃんの染色体検査をされることをお勧めします。もし赤ちゃんに染色体の異常があれば、PGTで同じ流産を繰り返すことを避けることは可能です。

Q25. 35歳、胚盤胞を2回移植しましたが着床しません。PGT-Aを受けるのが良いでしょうか?

35歳の方ですと通常胚盤胞の70%くらいは染色体正倍数性だと考えられますので、原因はほかにある可能性が有ります。PGT-Aよりは不育症、着床不全などの検査を先にしてみるのが良いかもしれません。それでもうまくいかない場合にはPGT-Aを受けて、少なくとも染色体の数は正常な胚を移植してみたらどうなるかと確認することも役に立つかもしれません。

Q24. 43歳、胚盤胞を2回移植しましたが着床しません。PGT-Aを受けるのが良いでしょうか?

年齢的には染色体の数的異常胚の割合は高いですので、PGT-Aで移植回数や流産の可能性を減らすことで精神的、身体的負担を減らすことができる可能性が高いです。

Q23. 43歳、PGT検査をしたすべての胚の結果が染色体の数的異常胚です。正常胚(正倍数性胚)を見つけることは期待できないでしょうか?

何歳になっても正倍数性胚が見つからないと断言することはできません。しかし、染色体の数的異常の出方を見るとどのくらい難しいかの指標にはなる可能性があります。1か所あるいは2か所の数的異常が認められる胚が混ざっているうちは正倍数胚が見つかる可能性も十分ありますが、どの胚も3か所、4か所以上の数的異常があるという場合はかなり難しいという事になります。ただし、何個調べれば正倍数性胚が見つかるかという予想はできません。

Q22. 移植しても心配の少ないモザイクというのがありますか?

世界中で多くのモザイクが移植されていますが、今のところ生まれた赤ちゃんに病気があったという報告はごくわずかです。大部分のモザイクは移植して着床し育てば元気なお子さんが生まれる可能性は十分にあります。しかし、安全度を考慮して移植の優先順位を考えることは大切です。遺伝の専門家に相談なさることをお勧めします。

Q21. 移植するのが危険なモザイクというのはどのようなものですか?

モザイク率の高いもの(検査した細胞の中に染色体の数的異常を持つ細胞の割合が多いもの)。病気をもって生まれてくる可能性が知られている染色体異常や、流産した胎児の中に多い染色体異常が関わっているもの。

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